水痘

水ぼうそう

■ 水ぼうそうは1年中みられる病気ですが、特に冬から春にかけて流行することが多いようです。

■ 赤いぽつぽつの発疹が、わきの下や、背中や、お腹などの柔らかな皮膚からでき始めて、顔にも、頭の中にも、おちんちんにも、お尻にも、口の中にも、体中に遠慮なく広がって行きます。赤いぽつぽつの中心には小さな水ぶくれがあって、指でこするとプチッとすぐにつぶれます。

■ お熱は4人のうち3人に出ます。

■ 「水ぼうそう」と紛らわしい病気は、「水いぼ」、「とびひ」、「虫刺され」などです。

■ 水ほうそうの合併症には、とびひ、脳炎などがあります。

■ 「水ぼうそう」は伝染力の強い病気で、幼稚園や保育園や小学校で流行します。そのあと、家族中にひろがってしまうこともあります。

■ 水ぼうそうの原因は水痘ウイルスです。このウイルスは一度体の中に入ると、一生体の中に残ります。体の抵抗力が落ちたときにかかる「帯状疱疹(タイジョウホウシン))もこのウイルスの仕業です。

潜伏期間は2週間
ウイルスが感染してから症状が出るまでの潜伏期間は約14日間です。

■ 新生児期を過ぎれば、乳児では症状は軽くてすむことが多いようです。大人では症状が重く出ます。

■ 生まれつき抵抗力(免疫力)が弱い子、副腎皮質ホルモンを飲んでいる子では重症になることがあります。

■ 皮膚のかゆみを和らげる軟膏と、重症にならないように抗ウイルス剤を処方することがあります。

■ 水ぼうそうにかかっているときは、肌を清潔に保つことが重要です。熱がなくて、元気がよければ、シャワーはかまいません。すべての発疹がかさぶたになったらお風呂の中に入っても良いでしょう。

■ 水ぼうそうの時にアスピリンの入った解熱剤を使うと「ライ症候群」と言う合併症を起こすことがあります。クリニックでは安心して使用できる解熱剤を処方します。

■ 水ぼうそうが伝染しやすいのは、発疹の出る1~2日前から、発疹がすべてかさぶたになってしまうまでの間です。

水ぼうそうのあとが、すべて黒いカサブタになったら、園や小学校に行ってもかまいません。約1週間お休みして下さい。

■ 集団生活に入る前にワクチンをうちましょう。(1歳を過ぎたらすぐに一回目、3ヶ月以上開けて2歳までの間に2回接種するとより効果的です。)


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