喘息

喘息を一緒に治しましょう

■ 小児喘息は、発作的に起こるゼーゼー、ヒューヒューと息苦しい症状をくりかえす病気です。

■ 喘息を治すための大切な約束
□ 希望を持って!
□ 家族みんなでサポート!
□ 忍耐強く!
□ 適切な薬!
□ 喘息のことをよく知る!
□ 喘息を起こさない体を作る!

■ 喘息の重さ
□ 間欠型(ステップ1の治療)
・軽い症状(咳、ゼーゼー)が年に数回起こる。
・発作が起こっても、発作止めの治療ですぐによくなって、長く続かない。

□ 軽症持続型(ステップ2の治療)
・咳、軽いゼーゼーが、1回/月~1回/週に起こる。
・息苦しいが、学校や園にはふつうに通える。

□ 中等症持続型(ステップ3の治療)
・咳・軽いゼーゼーが、1回/週以上起こる。
・時に中・大発作となり、日常生活が妨げられる。

□ 重症持続型(ステップ4の治療)
・咳・軽いゼーゼーが、毎日起こる。
・週に1~2回、中・大発作となり、日常生活が出来ない。

□ 最重症持続型
・重症持続型のための治療を行っていても症状が続く。
・中・大発作で時間外受診や入院をくりかえす。

喘息発作の重さ

■ 小発作(適切なホームケア)
□ 軽くゼーゼー
□ 胸はへこまないか、軽度
□ 横になれる
□ 少し呼吸が速くなる
□ 急いで歩くと息苦しい
□ 一文ごとに話す
□ 食事はほぼ普通
□ 眠れる
□ 意識は正常
□ Sp02 >96%

■ 中発作(クリニック・病院へ行く)
□ あきらかにゼーゼー
□ あきらかに胸がへこむ
□ 息を吐く時間がのびる
□ ベッドに座る
□ 呼吸が速くなる
□ じっとしていても息苦しい
□ 一句ごとに話す
□ 食事やや困難
□ 時々目を覚ます
□ やや興奮
□ Sp02 92〜95%

■ 大発作(入院が必要)
□ はっきりゼーゼー
□ はっきり胸がへこむ
□ 息を吐く時間があきらかにのびる
□ 前かがみになる
□ チアノーゼ(皮膚が紫に変色)が出ることがある
□ 呼吸が速くなる
□ 息苦しくて歩行困難
□ 一語ごとに話す
□ 食事は困難
□ 眠れない
□ 興奮、意識がやや低下
□ Spo02 <91%

■ 呼吸不全(救急車が必要)
□ ゼーゼーが弱くなる、消える
□ はっきり胸がへこむ
□ 息を吐く時間がはっきりのびる
□ チアノーゼが出る
□ 息苦しくて歩行できない
□ 話せない
□ 錯乱、意識障害

喘息の治療には、二つのことが大切です

■ そのひとつ → 呼吸を楽にするための治療
・咳の症状や発作を和らげて呼吸を楽にする
・ぐっすりと眠れる
・激しい運動をしても苦しくない
・症状がよくなれば、終了します

■ そのふたつ → 治すための長期治療
・喘息を完全に治すための治療
・発作を予防して肺と気管を健康にする
・症状がなくても、根気よく続ける

■ 発作の時
□ 気管支拡張剤(内服)
・プロカテロール(メプチンなど)
・ツロブテロール(ベラチンなど)

□ 吸入療法
・プロカテロール(メプチンなど)
・サルブタモール(ベネトリンなど)(吸入器を使う場合は、インタールやステロイドを併用することもあります)

■ 早朝・夜間の咳やゼーゼーが続いている時の追加治療
□ 経口ステロイド
□ ホクナリンテープ
□ 鎮咳去痰剤

■ 副鼻腔炎(ちくのう)が合併している時
□ 抗生剤

■ 鼻炎が合併している時
□ 抗アレルギー剤
□ 抗ヒスタミン剤
□ 点鼻薬

治すための長期治療

■ ステップ1(季節の変わり目だけ軽い発作が出る時)

基本発作の強度に応じた薬物療法
追加治療ロイコトリエン受容体拮抗薬
□オノン(プランルカスト)
□シングレア(キプレス)
インタール吸入

■ ステップ2(軽いけれど、だらだらと続く時)

基本治療吸入ステロイド薬(低用量)
□フルタイド(~100)
□キュバール(~100)
□オルベスコ(~100)
□パルミコート(~250)

ロイコトリエン受容体拮抗薬
□オノン(プランルカスト)
□シングレア(キプレス)

インタールの吸入
追加テオフィリン除放製剤(6 歳以上のみ考慮)
□テオドール(考慮)

■ ステップ3(しばしば発作が起こり、日常生活に支障がある時)

基本治療吸入ステロイド薬(中用量)
□フルタイド(~200)
□キュバール(~200)
□オルベスコ(~200)
□パルミコート(~500)
追加治療ロイコトリエン受容体拮抗薬
□オノン(プランルカスト)
□シングレア(キプレス)

長期間作用性β2 刺激薬の追加・変更
□セレベント
□ホクナリンテープ
□アドエアー(セレベント+フルタイド)

テオフィリン除放製剤(6歳以上のみ)
□テオドール(考慮)

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