夜中の咳が止まらない

季節の変わり目にしつこく続く咳 喘息性気管支炎

■ 10月になると夕暮れがとても幻想的です。都会の公園でも、なんだかなつかしいような色に空が染まります。そろそろ家に帰って夕飯にしようかなと立ち上がると、空気がずいぶんと冷たくなったことに気づきます。

■ 昼間はとても元気よく遊んでいたのに、寝ようかなという頃になって急にぜーぜーとせき込みが始まることがあります。夜中になってもちっとも治る気配がなくて、なんだかとても苦しそうです。

■ 長い冬が終わって、ぽかぽかと風の暖かくなる春の始まりや、雨がしとしと続く梅雨にも同じ様な咳が続くことがあります。不思議なことに真冬にはあまり起こりません。

■ 「喘息まではひどくないけれど、ぜこぜこと少し苦しそうな咳だね」というのが、喘息性気管支炎と呼ばれる病気です。

■ 喘息性気管支炎の多くはいつのまにかよくなってしまう病気です。

■ しかし、喘息性気管支炎と本当の喘息かの境界線はあまりはっきりしません。今までに、3回以上ぜーぜーと呼吸が苦しくなった経験があるようだったら、本当の喘息の可能性があります。
今おこっている症状を軽くするだけでなく、喘息をくり返さないように予防治療が必要です。

咳が止まらなくなったらたっぷり水の入った大きなコップと洗面器を準備しましょう。

■ 夜中に咳が止まらなくなったら、
□ 洗面器と
□ 大きなコップにたっぷりのお水と
□ タオルを用意しましょう。

■ 背中を軽くたたいてあげながら、おなかで大きな深呼吸をさせます。
□ 「ごろごろ、ぺっ」と何度もうがいをさせて、粘っこいタンを切りましょう。
□ 落ち着いたらコップの水を、少しずつ飲ませてください。

■ 少し楽になってうとうとし始めたら、肩に座布団などを入れて、少し体を起こして寝かせましょう。

■ 窓を開けたり、だっこしてベランダに出たりして、新鮮な空気を吸わせるのも効果があります。

■ 家族の方はタバコを絶対に吸わないでください。


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