細菌性胃腸炎

細菌性胃腸炎

■ 細菌性胃腸炎は汚染された食べ物や飲み物を口にすることによって起こります。食あたり、食中毒と、よばれる病気です。何でもなめたり口に入れたりする子どもでは、感染の原因は必ずしも食べ物ではないことがあります。

■ 細菌性腸炎の症状
□ 下痢
ブチュブチュと、くさい臭いの下痢をくりかえす。(粘液と血液の混じった便が出ることもあります)
□ 腹痛
下痢の前に、強い腹痛があります。
□ 嘔吐・発熱
潜伏期間は細菌の種類と食べた細菌の量によって変わってきますが、数時間後~数日後です。

■ 原因になる細菌には
□ 病原性大腸菌
□ キャンピロバクター
□ サルモネラ菌
□ 腸炎ビブリオ
□ エルシニアなどがあります。

■ キャンピロバクター腸炎は鶏肉の生食で起こりやすく、粘血便が見られます。

■ サルモネラ腸炎は菌で汚染された食べ物やミドリガメなどのペットの糞から感染します。高熱、腹痛、嘔吐下痢が続きます。

■ 病原性大腸菌も細菌性腸炎の代表的な原因です。大腸菌はいろんな型に分類されていて、多くは軽症の胃腸炎ですが、O-157型などでは、強い毒素を出すこともあり、溶血性尿毒症症候群といわれる重症の合併症を起こして死亡することもあります。

■ 食中毒の疑いがあるときには、便の検査をします。結果が出るのに約4日かかります。

食中毒の予防作戦

■ 手を洗う。
いつでもどこでも、じゃぶじゃぶ手を洗いましょう。

■ なま水を飲まない。

■ なま物は最小限に。
梅雨から夏には、お刺身などの生ものは、最小限にしましょう。生野菜は、よく水洗いして、新鮮なうちに食べましょう。

■ 料理したものは、すぐに食べよう。
十分に火を通した食材も、時間が経つと菌が増えます。

■ まな板感染に気をつけて
まな板感染とは、食中毒菌がまな板などの調理器具に残っていて、思いもよらない食材で菌が増えることです。
お肉や魚を切ったまな板で、生野菜をきざんでサラダを作ったりすると、野菜しか食べていないのに食あたりをすることもあります。
まな板感染を防ぐに、生肉などを調理したまな板や包丁は、必ず、熱湯をかけて洗いましょう。

■ 冷蔵庫を過信してはだめ
食中毒菌は、冷蔵庫の中でも死なずに、増えていることがあります。冷蔵庫から取り出したものは、もう一度加熱してから食べましょう。

家で気をつけること

十分な水分を与え、脱水症の予防をすることが重要です。食事は嘔吐が落ち着いてから、おかゆなどの消化の良いものを徐々に与えて下さい。原因となる細菌によって症状は様々ですが、脱水症状が強いときや、ぐったりしているときには点滴や入院が必要になることもあります。


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