RSウイルス感染症
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RSウイルスは、大人や子どもの風邪の原因になるウイルスのひとつですが、乳幼児が感染すると呼吸が苦しくなるので注意が必要です。
■ ほとんどの子どもが2歳頃までに平均2回はかかったことあるありふれたウイルスです。
■ 成人や学童ではふつうの風邪の症状ですが、幼児では喘息性気管支炎、乳児では細気管支炎などを起こします。中耳炎もよく起こします。
■ 喘息性気管支炎(喘息によく似たゼーゼーと苦しい咳が約1週間続きます。吸入量法が必要になることがあります。家庭での看病が大切です。)
■ 細気管支炎(6ヶ月未満の乳児では、さらに細い気管支がはれて細気管支や肺炎を起こすことがあります。呼吸困難が続く時には入院が必要です。)
□ 細気管支炎の症状
・ 息をするときに、鼻の穴が広がる。
・ ろっ骨の間がぺこぺことへこむ。
・ うなりながら息をする。
・ 息を吐くときにぴゅうぴゅうと音がする。
・ 母乳やミルクを飲まなくなる。
・ 唇の周りや指先の色が青っぽくなってくる。
・ 発熱が続く。
・ 水分が十分に取れなくて脱水症状になる。
■ RSウイルスの検査
鼻水を吸引して検査を行います。陽性になってもすぐには心配ありません。多くは喘息性気管支炎の症状で治ります。すべてが細気管支炎になるわけではありません。
■ ホームケア
□ 鼻を吸い取ってあげましょう。
赤ちゃんの鼻を直接吸うか、市販の鼻吸い器を使ってこまめに鼻を吸い取ってあげましょう。
生理食塩水の鼻スプレーも有効です。鼻づまりがひどいときには来院して下さい。
□ 部屋の温度と湿度
部屋の温度は20度以上の高めにします。赤ちゃんの寝室は湿度を保つために、洗濯物を干したり、加湿器を置いたりしましょう。
□ 解熱剤
高熱が続いて元気のない時には解熱剤を与えてもかまいませんが、使いすぎないように。
□ ミルク
母乳やミルクは回数を増やして少しずつこまめに与えましょう。
□ お薬
痰を切ったり、咳を楽にしたり、気道を広げるような薬です。抗生物質はウイルスには効果はありませんが、中耳炎や肺炎を合併している時には使うこともあります。
□ 吸入
症状がひどいときには、家庭でも吸入ができるように、吸入器をお貸しいたします。
■ 予防
RSウイルスに赤ちゃんを近づけないことが大切です。風邪を引いている人のそばに近づけないようにしましょう。手を洗うことによって予防することが出来ます。赤ちゃんに触れる前には必ず手を洗いましょう。