マイコプラズマ肺炎
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■ マイコプラズマ感染症は飛沫感染でうつります。
発熱、全身倦怠などのかぜ症状ではじまり、しだいに咳がひどくなるのが特徴です。
■ マイコプラズマは4年ごとに流行します。
マイコプラズマ感染症は4年ごとに流行します。オリンピックの開催される年に多いと言われていますが、オリンピックのない年にも流行することがあります。
■ マイコプラズマに感染してもすべての人が肺炎になるわけではありません。
多くの人は、上気道感染症(風邪症状)、急性気管支炎などの症状で自然と治りますが、肺炎を起こす子が10%ほどいます。学童期の子どもたちの肺炎の主な原因ですが、5歳以下の子どもでは症状は軽くて肺炎になることはまれです。
■ マイコプラズマ肺炎は軽症のことが多い。
マイコプラズマ肺炎になっても、一般的には適切な治療と家庭での看病でよくなります。呼吸困難が強く、薬が飲めなくてぐったりしている時には入院の必要があります。
■ マイコプラズマの検査
学校などでマイコプラズマの流行があって、咳が日に日にひどくなった時にはマイコプラズマの検査をしましょう。
□ 迅速検査(約15分)のどの奥の後鼻汁を綿棒で取って調べます。(病気の初期や終わり頃には陰性のことがあります)
□ 血液検査(以前にかかったことがある場合には、陽性にでることがあります)
□ 胸部レントゲン(経皮酸素モニターで95%以上の血中酸素濃度がある時には出来るだけ取らないようにしています)
■ 治療には適正な抗生剤が必要
マイコプラズマに効く代表的な抗生剤はマクロライド(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど)です。
しかし、最近はこれらの薬に耐性のあるマイコプラズマが増えているので、症状が改善しない時にはテトラサイクリン(ミノマイシンなど)、ニューキノロン(トスフロキサシンなど)に変えることがあります。
■ 潜伏期間は1〜3週間
■ 咳エチケットで人に移さないように
マイコプラズマにかかったかなと思ったらマスクをして人に移さないようにしましょう。
■ 登園・登校基準
熱が下がりひどい咳がおさまって全身状態がよければ登園・登校できます。
■ 繰り返しかかることもあります。
免疫は一生続かないので、繰り返し感染することがあります。