Hib(ヒブ)ワクチン アクトヒブ
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■ Hib(ヒブ)
Hibヒブは、(H)ヘモフィルス・(i)インフルエンザ菌(b)b型の略名です。
ヒブ菌は、発見されたときはインフルエンザの原因と思われていましたが、その後インフルエンザはウイルスが原因であることがわかりました。ヒブ菌とインフルエンザは無関係なのに、今でも昔のままの名前でよばれています。
■ ヒブ菌は乳児に重い感染症を起こします。
ヒブ菌が起こす重い感染症には、髄膜炎(ズイマクエン)、喉頭蓋炎(コウトウガイエン)、肺炎、敗血症(ハイケッショウ)などがありますが、特に髄膜炎に注意が必要です。
■ ヒブ菌による髄膜炎
生後3ヶ月から5歳までの乳幼児(特に2歳未満の乳児)がかかる病気です。発熱、頭痛、嘔吐、不機嫌、けいれんなどの風邪によく似た症状で始まります。専門医でも早期に診断することがむつかしく、進行の早いこわい病気です。予防接種が普及するまでは、日本では約600人の子どもがかかり、5%が死亡し、25%に後遺症が残りました。
■ ヒブワクチンは世界の常識
ヒブワクチンは世界の主な国では子どもの定期接種に組み込まれた標準的なワクチンです。それらの国では、ヒブ菌による髄膜炎がすでに過去の病気になりつつあります。
■ ヒブワクチンの安全性
主な副反応は、接種部位の赤みや腫れで、発熱が数%にみられます。
ヒブワクチンの製造には牛の成分が使われていますが、ワクチンが原因でTSE(伝達性海綿状脳症)にかかったという報告は現在までありません。
■ 接種スケジュール
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■ 他のワクチンとの接種間隔
□ 生ワクチン(BCG,ポリオ、MRなど)から4週以上
□ 不活性化ワクチンから1週間以上
□ ヒブワクチンから他のワクチンは1週間以上
□ 4種混合、小児用肺炎球菌(プレベナー)、ロタ
ウイルスワクチン、B型肝炎ワクチン、生ワクチンなどのワクチンと同時接種することも可能です。
(国立病院機構三重病院名誉院長:神谷齊博士の資料参照)