言葉の遅れが気になるお母さんへ

言葉の遅れが気になるお母さんへ

■ 平均的には
1歳くらいから子どもは意味のある言葉を話し始めます。1歳半には5-10個の単語を話します。
2歳になると意味のある単語を連ねて2語文が話せるようになり、言葉の数が増えてきます。
3歳頃には親にいろんな質問をするようになり、日常生活に困らないようになります。

■ 言葉の発達にはかなり個人差があります。
早くからおしゃべりな子どもがいる一方、2歳くらいまで一つの単語も話さない子もいます。
3歳までに2語文が話せるようになれば大丈夫でしょう。

■ 言葉が発達するのに大事な能力
① 声を作るための口や声帯の機能が正常であること。
② 耳の聞こえが正常であること。
③ 言葉とものを結びつけて考える能力が発達していること
④ 他人とのコミュニケーション能力が発達していること。

■ 能力は整っているのに、言葉だけが遅れることはよくみられます。特別な原因はなく体質と考えても良いでしょう。何でもよくわかっていて、友達とも上手に遊べるのに、なかなか喋れないというタイプの子どもたちです。このような子はある時期になると急に話し始めて、むしろおしゃべりになってしまうこともめずらしくはありません。

言葉の遅れが心配な時のチェックリスト

○ 耳の聞こえは大丈夫ですか?
□ 小さな声に反応する
□ 音の出るものに興味を示す

○ 親の話を理解していますか?
□ 1歳で「バイバイ」ができる
□ 2歳で「お鼻はどれ」がわかる
□ 3歳で[お名前は]の質問に答える

○ コミュニケーションが取れますか?
□ おもちゃや、まわりの人に興味を示す
□ 自分の名前を呼ばれるとふりかえる
□ 親と他人を区別できる
□ 他人と視線を合わせようとしない
□ 質問にオウム返ししかしない

○ かたよった性格がありませんか?
□ 落ち着きがなく、つねに動き回る
□ 遊び方、順番、配置にこだわりが強い
□ 興味の持ち方がかたよっている

■ 豊かな言葉を育てるために
お腹の中にいる時から赤ちゃんはお母さんの声を聞いています。初めて出会う言葉もお母さんの声です。だから母語(mothertongue母の舌)と言うのです。
何よりもお母さんの話かけが言葉を育てる大切な栄養です。どうやって話しかけていいかわからない新米のママは、子守歌を歌ったり、絵本を読んでみたりしてはいかがでしょう。
言葉は教えるものではなく子どもの成長の中で自然に生まれてくるものです。
まずは、家族でよく話すこと、同年齢の子どもたちや年上の仲間と遊ぶ機会を増やすことが大切です。言葉が聞き取りやすいように静かな環境を守ってあげましょう。

■ テレビやDVDやスマホやタブレットやゲームは使い過ぎないように気をつけて、賢く利用しましょう。


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