アトピー性皮膚炎が起こるわけ

■ アトピー性皮膚炎は
□ 生まれつきの肌の性質と、
□ アレルギーをおこしやすい体質
□ アレルギーの素(アレルゲン)
が組み合わされて起こってきます。
■ 生まれつきの皮膚の性質
□ 脂肪成分の分泌が少なくカサカサになりやすい。
□ 汗の分泌がうまくいかない。
□ 細菌、かび、ウイルスに感染しやすい。
■ アレルギーを起こしやすい体質
□ 家族にアレルギーの病気が多い。
・アトピー性皮膚炎
・ぜんそく
・花粉症
□ IgE抗体を過剰に造ってしまう。
■ アレルギーの素(アレルゲン)
□ 腸から吸収されるもの
タマゴ、ミルク、ダイズ、コムギ、コメ、クスリ.
□ 皮膚から吸収されるもの
ダニ、ホコリ、サイキン、カビ、薬…
□ 吸い込むもの
ダニ、ホコリ、カフン…
■ 生まれつきの肌の性質やアレルギー体質は遺伝します。両親や兄弟にアトピー性皮膚炎のある子どもは要注意です。
■ アレルゲンは2歳未満の乳児では食餌性、2歳を過ぎるとダニやほこりが重要になってきます。
■ 子どもの成長を祝う昔からの七五三は、3歳で食事性アレルギーの卒業、5歳で皮膚が丈夫になり、7歳で気管や肺が強くなる年齢に一致しています。
アトピー性皮膚炎の症状
■ 主な症状
・体がかさかさに乾燥する。
・乳首のまわりがただれる。
・目のまわりがただれる。
・したくちびるが荒れる。
・顔に「はたけ」が出来る。
・頭のふけが多く痒い。
・眉毛の外側が薄くなる。
・足がさめ肌のようになる。
・くびに2〜3本のしわが入る。
・顔や腕にまるっこい湿疹が出来る。
・肘、膝のくぼみの皮膚が厚くなる。
・毛穴が盛り上がって鳥肌のようになる。
・お風呂やベッドで体が温まると体が痒くなる。
■ アトピーは年齢によって症状が変わります。
□ 乳児期
・顔を中心に皮膚症状が出ます。頬に赤いポツポツが出来て、だんだんとつながって赤い発疹になります。眉毛や頭に黄色いかさぶたの様な脂漏性皮膚炎(シロウセイヒフエン)もできます。
・乳児期の湿疹が(ただの湿疹)なのか(アトピーの前触れ)なのかを区別することは難しいことです。
・まず皮膚をしっとりと保つためのスキンケアをしましょう。
・湿疹が長引く子では離乳食が始まる頃にアレルギーの検査をしてみましょう。
□ 幼児期
・頬の赤い発疹
・目の外側の発疹
・頭、胸、お腹ががさつく。
・耳切れ
・関節や足に線条のあせもが出来る。
□ 小児期
・全身にかさつきが広がる。
・肘、膝、首のまわりに湿疹が出来る。
・手の砂かぶれ、足のズック靴皮膚炎。
■ 乳児期の血液検査(IgE)で陽性が出た食べ物でも、少しずつ食べているうちにアトピー性皮膚炎を悪化させなくなります。食べたらすぐに起こるアナフィラキシーショック、全身に広がるじんましん、呼吸困難、嘔吐・下痢などがなければ、少しずつ食べて治しましょう。